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保育の質を高める
21世紀の保育観・保育条件・専門性

価格 (税込)1,980円
商品コード:978-4894640979
ポイント:18Pt
頁数:223ページ
出版年月:2006-08-00

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出版社・レーベルの紹介文

世界の「保育の質」研究は明らかにした。「質のいい保育は、子どもの人生を変える」と。経済効率優先の日本の保育政策と対峙し、すべての子どもの「権利としての保育」実現のために、私たちがめざすべき保育観・保育条件・保育者の専門性とは何かを明らかにする、保育関係者待望の1冊。
 

目次

第1章:今、保育観が問われる時代〜二つの保育観と世界と日本の保育改革
1.「今、ここにある生活」のなかで育つ子どもたち〜OECD報告「人生の始まりこそ力強く」を手がかりに
■保育の無料化が世界の流れ
■二つの子ども観・保育観
■「子どもにとって意味のある生活」と「将来に向けての準備」の統一
2.わが国の保育政策と「二つの保育観」問題
■幼児教育「強化」政策とその保育観
■「大人による教育」と「子ども自身の生活」の分離
3.「今、ここにある生活」を大事にする保育とは〜レッジョエミリア実践の子ども観
■「有能な学び手」としての子どもの発見
■保育とは「子どもにとって意味のある生活」をつくること
4.「子どもの生活を大切にする」カリキュラムの構造〜ニュージーランドカリキュラム「テ・ファリキ」にみる生活と教育
■「テ・ファリキ」とは
■「意味のある生活」とは「子どもの願いに基づいてつくられる生活」
■子どもたちが生活の中で学ぶもの
■小学校との接続、そして「人生との接続」

第2章:市場原理と保育の質〜質の悪化を招く、日本の保育政策
1.市場化推進論における保育の<コストと質>
■公共原理から市場原理へ―保育所制度の原理転換の危機
■保育サービスの市場化がもたらす「保育の質」への不安
■公然たる市場化推進論の登場
2.「保育の質」への市場主義的アプローチ
■「保育のコストと質との間には関連が見られない」?
■コスト差は人件費の差
■「保育の質」を保護者の「満足度」で測る
3.アメリカでの研究に見る「保育の質」の定義と評価
■保育の質の三要素
■日々の生活経験の質こそ「保育の質」
■保育条件は、プロセスの質と密接に関連している
■保育者の労働環境とプロセスの質
■保育の質の評価方法
4.市場主義的「保育の質」論の問題点
■顧客満足度としての「保育の質」
■保育の質と保育条件との切り離し
■第三者評価に刻まれた市場主義の烙印
5.「サービスとしての保育の質」と「権利としての保育の質」
■「進まぬ市場化」に対する問題意識
■「構造的指標」と「発達心理学的指標」を取り込んだ保育の質論
■子どもの視点で保育の質を計測すれば公的保育制度の意義は明らか
■保育の質の「得意分野」へのすりかえ
■「市場サービスとしての保育の質」論と「権利としての保育の質」
6.保育市場化論におけるコスト論の問題点
■保育者賃金の構造的格差の固定化=低コスト化の実質
■保育者自らがコストを負担している
■働く者の権利に立脚した「保育のフルコスト」論のために
■競争は保育者の賃金と保育の質の双方を引き下げる
■保育の質は社会的規制と公的補助金の拡充によって確保される

第3章:第三者評価・マニュアル化と保育の質
1.保育サービスの評価基準はどのようにつくられたか〜東京都サービス評価システムの保育観を問う
■「第三者評価」をやるなら一項目にすればいい
■研究もされていないのに「拙速」ではないのか
■標準化・マニュアル化のススメ
■利用者満足度を上げることが、質の向上
■満足度が低いのは「日頃のコミュニケーション」と「保育者による対応のばらつき」
■「保育者間のばらつき」への不満はマニュアルで解消できるか
■満足度に大きく影響する「保護者会の有無」
■なぜ、保護者会に関する評価項目がないのか
2.マニュアル化と「保育の質」
■効率性と「質」の両立策としての「マニュアル化」
■保育者の能力主義的「序列化」
■保育のマニュアル化の徹底
■保育サービスの「規格化」「標準化」
3.保育の規格化・標準化がかかえる矛盾
■もっとも洗練されたマニュアル化の経験
■保育は子どもとともにつくるもの
■規格化と専門化の矛盾
4.倫理的ジレンマと保育者の専門性
■「倫理的ジレンマ」とは何か
■「倫理的ジレンマ」への対応方法
■保育者の倫理的責任と専門性

第4章:保育の質研究が明らかにしたこと〜「質を高める」保育条件と専門性
1.質のよい保育は、子どもの人生を変える〜「保育の質」研究が始まったわけ
■「保育が人生を変えた」
■実証された保育の効果
■「子どもの発達」が社会にもたらす利益
■質のよい保育こそ、もっとも効率的
■「保育の質」研究に学ぶ
2.カリキュラムと保育の質
■「やっててよかった、○○式」は本当か?
■カリキュラムの効果比較研究の背景
■「授業中心」カリキュラム優位の「仮説」
■「遊び中心」VS「授業中心」カリキュラム
■予想外の結果
■子ども自身が学ぶもの
■幼児期にどんな力を育てるか
3.子どもの「集中」が示す保育の質
■日々の生活経験の中にこそ
■子どもの集中度で保育の質を探る
■「集中」を促す活動と環境
■二人遊びは、創造的思考の「教室」
■課業は「集中」を促すメリハリ
■課業が「束縛」になるとき
■保育者と子どものかかわりあいの質
4.保育者と子どもの「いい関係」とは〜園によってちがう保育者―子ども関係1
■園によってちがう保育者―子ども関係
■会話に表れる「ふれ合いの質」
■「トラブルと混乱」が生まれやすい関係
■子どもらしさを楽しめる関係
■「肯定的な関係」と「否定的な関係」を分ける子ども親
■保育者と子どもの「いい関係」は自然につくられるものではない
5.園の雰囲気・文化・子ども観〜園によってちがう保育者―子ども関係2
■子どもに対する共感性
■遊びにみられる子どもの仲間関係の差
■子どもの対人関係の学び方
■保育園の「文化・雰囲気」が伝える人間観
■園の子ども観がつくられていくプロセス
■経営=時代に合った「子ども観」をつくる仕事
6.「親とのいい関係」は良質な保育実践の中心問題
■いい関係とは「言い合いもできる」関係
■「この保育園が好きだからいっているんです」
■保育者に求められるコミュニケーションの技術
■親が参加した「かしこさの発達」研究
■子どもが「自分で学ぶ瞬間」
■子どもほど親を夢中にさせるものはない
7.保育条件は子どもの発達条件
■「現実離れ」した、まっとうな感覚
■「世界離れ」した日本の最低基準
■保育条件が保育の質に与える影響
■規模が大きくなる子どもとのやりとりが減る
■クラス規模が小さいと落ち着いて活動に集中できる
8.保育の質の「評価」と保育者の責任
■保育の質と行政責任
■「発達」の視点だけでなく、「人間としての権利」の視点を中心に
■保育の質の評価は、みんなでするもの
■保育の質に対する保育者の責任と専門性

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