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保育は人間学よ
激動の20世紀、ありのままの子どもとともに
価格
(税込):
1,540円
商品コード:978-4098373512
ポイント:14Pt
頁数:206ページ
出版年月:2000-06-00
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目次
第1章:石巻のおてんば娘、東京の女子大生になる(明治43年〜昭和7年)■末っ子に生まれて父のひざを独占
■兄弟、母、ねえや…大家族の中で育った
■甥っ子や姪っ子を背負ったおてんば娘
■大正デモクラシーの自由を謳歌
■讃美歌、筑前琵琶…音楽が静かな心を育んでくれた
■いつのまにか身についた「自発創生」「共同奉仕」「信念徹底」
第2章:疾風怒涛、保育者の道へ 子どもたちと歩いた、笑った、生活した
1.東大セツルメント〜方面館託児所(昭和9年〜16年)
■ほんの偶然から保母の道へ
■一膳飯屋、南京虫…、それでも子どもがおもしろかった
■鍋三つ給食を始める
■異年齢グループ保育について大論争
■キリン組、ゾウ組…動物園託児所みたいな地区別保育
■洋服のお母さんと呼ばれて
■保育へのエネルギーを培った方面館託児所
■ゴザを敷いてお昼寝を始める
■勝手にメンコ遊びを奨励
■子どもたちに音感教育
■ジグソーパズルのように保育の仕事に就いてきた
2.愛育隣保館(昭和16年〜19年)
■愛育隣保館主任保母として試行錯誤
■子どもと遊びたい気持ちと研究との間で
■隣保館館長・広瀬興先生のやさしさにふれて
■空襲警報が鳴り響く
■帰りたがる子を門を開けて返した和恵ちゃん
3.幼児疎開〜戦後(昭和19年〜24年)
■幼児疎開に奔走、子どもたちを守りたい
■粘り強い交渉の末、一か月ぶりのお風呂に
■栄養士の代わりを務めてくれたチャッちゃんのお母さん
■教え子たちの尊い命を奪った東京大空襲
■終戦の虚脱感の中、再び保育者として生きることを決意
■保育現場への思いを募らせた青空保育と畑作の日々
■児童福祉法制定、保母の研修制度を作る
4.江東橋保育園、中目黒保育園(昭和24年〜39年)
■焼け跡に再び保育園
■動物がいっぱい。ロバは飼いそこなったけれど…
■母の会を設立、保育所を地域の子育てセンター
■いろんな子どもたちがいた
■園児が行方不明、生きた心地がしなかった夜
■保育技術を知らなかったからこそ、子どもの視点に立てた
■物がないからおもしろかった
■何も教えない保育園
■「とくばばあ」「おばあちゃん」…で私はじゅうぶん
■アイディア満載の保育園設計
■超過勤務について部長と論争
第3章:やりたいことはやってごらん 自立した保育者になるために
1.「赤い鳥」で育ち、「いやいやえん」のおばあさんに
■童話『いやいやえん』のモデルに
■「赤い鳥」、フランス文学…、やがて戦後の絵本作りに参画
■第一線の保育者たちとともに編集した『新しい保育計画』
■乳児保育のアンチョコ、保育カレンダー
2.お母さんとともに成長してゆきたい
■保育者が変わると、お母さんも変わる
■お迎えが遅れたとき、お母さんを責めないで
■具合が悪い子を預けるお母さんの切なさを思う
■高学歴のお母さんたちとのおつきあい
■保育者ははかない仕事、でも悲しいとは思わない
3.初めからいい保育者などいません
■失敗に気づいたときこそ、前進するチャンス
■◎○△方式を発案。それが今の連絡帳のもとに
■いつもポケットに、ひらめきメモ帳
■保育実習一日目は、ひたすら観察を見学
■ヨーロッパ式の実習にひらめいて
■学生たちの戸惑い、悩みは、いつか来た道
■噛む子の後ろを歩け
■いたずら坊主を壁際に追いつめて
第4章:いつも生き生き、いつも好奇心
1.限りなく奥深い仕事です
■保育は人間学。だからやさしい人、一生懸命に取り組める人を
■もっと出てきてほしい、味のある保育者
■教科書どおりにいかないのが保育です
■今の家族を応援する視点を
■本当に欠けているものは何?保育者は鈍感ではだめ
2.保母になってよかった
■仕事着を脱ぎ捨て日比谷のコンサートへ
■歩き人生、穴掘り人生
■もしも今、園長だったら
ともに学ぶ場を求めて/菅田栄子
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出版社・レーベルの紹介文
著者・鈴木とくさんは1910年、宮城県石巻市に生まれ、大家族の中で自由奔放に育った。おてんば娘は東京に行きたくて女子学生になった。日本女子大の寮生活から東大のセツルメントを手伝い、保育の世界に入っていく。貧しい子どもが多かった下町の託児所で子どもたちと歩き、笑い、生活した。保育へのエネルギーがここで培われた。戦争が始まり、空襲をさけて幼児疎開を実施。東京大空襲で教え子を沢山失う。戦後、青空保育に始まり、制度としての保育所作りに参画。アイディア満載の保育所を設計したりする。自立した保育者を育てたいと実践現場から都の指導部へ進む。いま、90才にして好奇心いっぱいで生き生きと暮らしている。若い保育者へのメッセージとして読みたい。