出版社・レーベルの紹介文

家庭で0、1、2歳児を育てている母親の育児不安、ストレスは社会問題化するようになった。母親ひとりで子育てするのではなく、多くの人と一緒に育てていると感じられることが、何よりも母親を励ますことになる。母親がほっとできるたまり場を作るということが、子育て支援の一番の目的である。本書は保育園園長として40年、子育て支援センター所長として3年、一貫して“全ての園が子育てセンターに”と主張し実践してきた著者が、自身の生いたちの中に子育て支援の源流があることから書きおこし、これから子育て支援はどうあるべきかを綴ったもの。これから子育て支援センターを実施していこうとする保育園や実施しながら模索している人には、現場訪問記がとくに役立つだろう。

目次

はじめに

第1章:子育て支援の心 その源流を訪ねる
■私を愛してくれた街
■育ちの“ひろば”
■人と交わる喜び
■子どもの笑顔を奪った時代
■街のなかに共同体の生活
■焼け跡に立って
■思い出ドロボウ
■不動の鎮守の森
■子育てするなら上越市
■壊れてきた暮らしの共同体
■閉ざされた家庭
■渇いた街になった
■「子育てしにくい」「子育ちしにくい」社会になる
■新しい共同体としてのひろばの創造
■子育てのひろばとしての“みずべ”の誕生

第2章:子育て支援の実践
1.子育て支援のはじめの一歩
■子ども家庭支援センター“みずべ”のスタート
■1.子育てひろばとしての環境づくり
■2.街のなかの子育てパートナー「ボランティア」
■3.地域に踏み出す「はじめに一歩」
2.五つのひろばの展開
■1.ふれあいひろば
■2.学びあいのひろば
■3.育てあいのひろば
■4.支えあいのひろば
■5.分かちあいのひろば
3.心を通わす子育て支援
■みずべを支える七つのプロフィル
■受付は出会いの最初
■心のオアシスとしてのセンター
■祝福のシャワー
■愛しい○○様へ
■先輩のお母さんは最大の教師
■おばちゃん大好き―三世代交流の場
■喫茶「みずべ」
■現代版井戸端会議
■ふれあいのなかでの援助―総合的な働き
■「すいすいクラブ」
■街のなかで声をかけよう
■私の名前を呼んで
■世界中の子どもたちが笑ったら
■みずべまつり―さまざまな能力の発揮
■さようならジイジ
■みずべ賛歌

第3章:訪問記・素敵な子育てセンター
■自然なかたちで子育て支援/沖縄県・みどり子育て支援センター なんくる家
■下町に輝く子育て支援/東京都・子育て支援センター けやき
■過疎地で広がる子育て支援/広島県・豊平町子育て支援センター
■地域に根をはった園長のロマン/岡山県・あまき子育て支援センター
■自然のなかで親と共に/熊本県・地域子育て支援センター あゆみ子どもセンター
■地域の子どもはみんなわが子/埼玉県・おおぎ第二保育園子育て支援センター

資料:子育て支援センター 北から南から