貝の火
親子のひばりは、沢山おじぎをして申しました。「これは貝の火という宝珠でございます。王さまのお伝言では あなた様のお手入れ次第で、この珠はどんなにでも立派になると申します。ホモイはそっと玉を捧げて、おう・・・
ざしき童子のはなし
夢だかなんだかわからない。 けれどもきっと本当だ。 ・・・こんなのが ざしこ童子です。 独特の世界観で人気の宮沢賢治の作品。こどもたちには新鮮な感動を、大人には一味違う読みごたえのある物語絵本・・・
どんぐりと山猫
どんぐりたちは、口々に「自分がいちばんえらいのだ!」といいはる。山ねこが判決を申しわたす。「このなかで、いちばんえらくなくて、ばかで、めちゃくちゃで、てんでなっていなくて、あたまのつぶれたようなやつが・・・
雨ニモマケズ
賢治がのこした一冊の手帖。そのなかにあった言葉が、多くの人々の心をゆさぶりつづけている。闘病生活のさなかに書きとめられたその言葉は作品として書かれたものではなく、賢治の「祈り」そのものだった…。・・・
銀河鉄道の夜
銀河を走るその鉄道は、人々の透明な意思と願いをのせて、生と死のはざまを、かけぬけていく…。賢治童話を代表する作品。幻想的な独自の画法は、見る者を銀河へと誘い込む不思議な力を持っている。・・・
セロ弾きのゴーシュ
「おいゴーシュ君。君には困るんだがなあ。
表情というものがまるで、できてない。
怒るも喜ぶも感情というものがさっぱり出ないんだ。」
―楽長に怒鳴られ、深夜まで・・・
寓話 洞熊学校を卒業した三人
赤い手長の蜘蛛と、銀いろのなめくじと、顔を洗ったことのない狸が、洞熊学校で習ったことは?
そのあげくに、三人がたどった道は?
競争とだまし合いに明け暮れるおろかな者たちのそ・・・
蛙のゴム靴
「どうも実に立派だね。だんだんペネタ形いなるね。」「うん。うすい金色だね。永遠の生命を思わせね。」-などと話しながら、なかよく雲見をしていた三匹の蛙たちが、その後、人間界で流行るというゴム靴をめぐって・・・