出版社・レーベルの紹介文

文部省(現文部科学省)は平成11年に大蔵省(現財務省)に提出した平成12年度概算要求の中で、満3歳児になった段階で幼稚園に随時入園が認められることを公にしました。これは満3歳児に達した幼児が4月を待たず、年度途中から幼稚園に入園できるということです。 「預り保育」の例をみるまでもなく、様々な問題点や課題があるとはいえ「満3歳児就園(保育)」は時代の趨勢といえます。しかしながら、この問題にどのように対処すればいいのか、まったくの手探り状態といえます。本書は制度的な問題からひもとき、意義・保育に際しての問題点など、知りたいことを現場に即して詳解する初の一冊。

目次

はじめに:満3歳児就園の制度上の解釈
■第1節:満3歳児から就学までの教育制度
■第2節:諸外国の保育制度
■第3節:3歳児保育の現状

第1章:満3歳児保育の意義
■第1節:乳幼児期の育ちの重要性
■第2節:満3歳児前後の気になる姿
■第3節:満3歳児保育の意義(幼稚園保育、集団保育の意義)
■第4節:親からのQ&A

第2節:保育に際しての問題点並びにQ&A
■第1節:入園形態
■第2節:クラス編制の問題点
■第3節:指導計画について
■第4章:環境構成について

第3章:子育て支援
■第1節:今日の子育て環境の変容
■第2節:今日の母親の子育て状況
■第3節:保護者支援の観点からの低年齢化の意味
■第4節:満3歳児保育における保護者支援〜カウンセリング〜

第4章:満3歳児保育の実践例
■第1節:満3歳児保育にまつわる保育実践例を考える
■第2節:親子プログラム中心の保育実践 H幼稚園
■第3節:満3歳児と3歳児の混合保育 T幼稚園
■第4節:平成9年5月生まれ男児(第1子)の場合 S幼稚園
■第5節:「たんぽぽクラス」の実践 Y幼稚園
■第6節:独立クラスを設けた実践 M幼稚園
■第7節:未就園児クラス「ウイング・クラブ」の実践 N幼稚園
■第8節:独立クラスを設けて、随時入園を受け入れた A幼稚園

第5章:行政の対応と現状(アンケート)
■第1節:各都道府県の分析と問題点
■第2節:実態調査の結果

第6章:幼保の財政策
■第1節:満3歳児の教育経費について
■第2節:保育所運営費との比較
■第3節:満3歳児保育における幼稚園と保育所との比較考察