出版社・レーベルの紹介文

規制緩和が呼ばれる保育所運営について、子どもの権利条約をふまえ保育全体をどう高めていくか、具体的根拠を示しながら、最低基準向上の必要性を提言する。2003年度日本保育学会文献賞受賞。

目次

<はじめに>
■最低基準について考えてみたことありますか!

<1.保育所制度と最低基準の役割について> ■保育制度の根幹をなすもの
■最低基準は日進月歩でなければならない

<2.最低基準制定の経過と改善の歩み> ■予測されていた最低基準の改善
1.第一期―改善への第一歩
2.第二期―本格的改善への期待
■東京都の取り組みから
■最低基準改善の必要性を指摘する報告
3.第三期―保育所抑制論と「緩和合理化」路線
■財政保障のない緩和合理化政策
■緩和合理化政策の末に
4.第四期―保育所政策の軌道修正のなかで―新たな規制緩和政策に抗して
■保育所活用論への軌道修正
■新しい時代の人的・物的条件
■…しかし
■きわめて危険な98年改訂の「規制緩和」路線〜最低基準形骸化への危具
■乳児の保育室が狭くなる、乳児保育が危ない
■乳児をベッドにとじこめるというひどさ
■常勤保育士の実質的削減で、きつくなる保育士の仕事
■保育の質の低下につながる調理の業務委託
■第四期の規制緩和政策と「保育の危機」
■保育施設の水準が二局分解する

<3.最低基準の抜本的改善の基本的視点と緊急課題> ■最低基準の緊急的改善点と段階的計画的改善点
■財政困難のうそ

<「21世紀にふさわしい児童福祉施設最低基準の抜本的改善試案」より>
1.総則・理念について
2.保育所職員の配置基準について
3.施設基準の抜本的改善について
4.乳児室面積と保育士配置増の緊急改善課題

<おわりに>
■子どもの幸せを願いつつ