出版社・レーベルの紹介文

本書は、保育士養成教育(音楽)の基準である厚生労働省令「指定保育士養成施設の指定基準について」の「教科目の教授内容」に沿って編集されたテキストである。「指定基準」が示す具体的な内容を、「声楽」「器楽」「楽典」「表現」の分野ごとに解説している。
「声楽」では、〈楽しさや喜びを経験し、現場で歌唱活動を実践するために必要な知識・技能の習得〉を目標に、声の出し方、子どもの声の発達、歌唱表現などについて取学ぶ。ソルフェージュでは、代表的な課題10項目を掲載。「器楽」では〈演奏の楽しさや喜びを経験し、簡易楽器による器楽活動や伴奏をするために必要な知識・技能の習得〉を目標に、カデンツによる伴奏法、弾き歌い、動きをともなう曲などについて学ぶ。「楽典」は〈読譜に必要な基礎知識、形式・楽曲分析などの知識を習得し、即興演奏や創作の楽しさや喜びを経験させる〉ことを簡潔に解説。「表現」は〈豊かな感性や表現力を養い、創造性を豊かにする〉ことを、生活の中から表現のヒントを見つけ、表現活動に取り組むような指導法、それらの活動を通して、わらべうたや音楽作品へ広がるように配慮している。
執筆者は、上田豊(順正短期大学)、齊木恭子、白石由美子(鳥取短期大学)、村上玲子(宇部フロンティア大学)、和田良子(岩国短期大学)、森本雅子(下関短期大学)、玉置忠徳(香川短期大学)、小池美知子(今治明徳短期大学)、榎内光子(徳島文理大学短期大学部)、安達雅彦(新見公立短期大学)、居原田洋子(美作大学短期大学部)

目次

第1章:歌唱
■第1部:声楽(声を出してみよう/声の不思議/人はなぜ歌うのか/子どもの声の発達/声を磨く/あなたらしさを表現する歌のワンポイントレッスン1/あなたらしさを表現する歌のワンポイントレッスン2)
■第2部:ソルフェージュ(予備知識/練習問題)
■第3部:2部合唱のつくり方(合唱とハーモニー/2部合唱のつくり方)
■第4部:いろいろな歌

第2章:器楽
■はじめてのピアノ(ピアノを弾く前に/さあピアノに触れてみよう!)
■弾き歌いにチャレンジ(ト長調入門-「むすんでひらいて」/ハ長調-「とんぼのめがね」/ト長調-「ふしぎなポケット」/ヘ長調-「たなばたさま」)
■両手伴奏にチャレンジ(4分の4拍子/4分の2拍子/4分の3拍子)
■動きを伴う曲にチャレンジ(動きを伴う曲って?/代表的なリズムづくり)

第3章:表現
■感性と表現
■身体と音楽(呼吸と体の内から発する音/体の動きと音楽/身体の音)
■身の回りのものと音楽
■器楽と音楽
■子どもと一緒にできる音遊び(詩に音をつけよう/CDの音楽と手づくり楽器の音でアンサンブルをしましょう)
■わらべ歌(わらべ歌/わらべ歌遊び)

第4章:楽典
■音(音/純音・楽音・噪音/音の性質)
■譜表(五線・加線/音部記号・譜表/音名/変化記号)
■音符・休符(音符・休符/付点音符(休符)・複付点音符(休符)/連符)
■リズム(リズム・拍・拍子/小節・小節線)
■音の響き(音程/音階/調/和音)
■楽語・記号(強さの表示/速さ(テンポ)の表示/奏法/装飾音・装飾記号/略記法/曲想)
■形式(動機・小楽節・大楽節・1部形式/2部形式・3部形式)

収録曲目