出版社・レーベルの紹介文

子育てが困難な親、虐待や家庭の生活問題を保育所はどう受け止め、援助することが出来るのか。具体例をもとに解説。

目次

はじめに:いま/なぜ「子育て支援」が大切なのか
■地域の子育てから孤立した育児へ
■保育現場からの問題提起と取り組み
■求められる保育所の子育て支援
■福祉の視点で考える

第1章:保育所の「子育て支援」と社会福祉援助
■子育てに不安を感じる親たち
■今をともに生きる者としての関係づくり
■「子育て支援」と社会福祉援助
■「子育て支援」の公共性
■「子育て支援」担当者の役割
■「援助者」として成長するために(ハウ・ツウを学ぶまえに/生活や人生をまるごと理解する/よりよい援助関係をつくる/相手を受けとめる余裕とは/そばにいるだけでいいことも/援助者の倫理と責任)

第2章:「子育て支援」は家族支援
■違いを認めあい尊重しあう関係
■孤立している母親たち
■働く親たちを取り巻く環境
■夫が子育てに協力してくれないとき
■生活リズムと保育所の役割
■若い親たちの子育て困難の背景
■子どもの様子を伝え「気づき」を援助する
■相談が苦手な親へのアプローチ
■子ども虐待・ネグレクト―親(加害者)もまた被害者
■虐待に対する援助のあり方

第3章:援助的人間関係と面接・相談
■援助的人間関係とはどういうものか
■人間として対等に向かいあう関係
■面接場面をどう構成するか
■事態の受容から共通認識へ
■「危機の質」を見きわめる
■親の生活をリアルにとらえる
■共感的理解をすすめる
■「質問」の技法と「沈黙」の尊重

第4章:個別援助の具体像
■個別援助の事例1
■個別援助の事例2
■個別援助の事例―ある保育者の手紙から
■援助の具体的な展開(情報の収集と提供/最初の一歩が踏み出しやすいように/ライフサイクルの各時期における発達課題/援助者としての評価の視点)
■生活理解の視点と方法(「人格の基礎」としての子どもの食卓/生活のいろいろな側面を把握する/自覚していない課題・ニーズをともに発見する)

第5章:グループ活動への援助―子育てサークルを育てる
■「子育てサークル」のエネルギー
■親による自主的な運営と保育者の役割
■グループ活動への援助の原則

第6章:地域での連携と社会資源・ネットワーク
■社会資源とその活用
■新たな社会資源の創造に向かって
■求められる地域での連携―大切な情報の共有
■行政レベルでのシステムづくり
■紙芝居を持って公園へ―T市の「子育て支援」の歩みから
■地域での新しい可能性を切り開く